2011年6月28日火曜日

スモールステップ自立支援のフレームワーク

昨日ふらふらとヨドバシ梅田に行き、そしてふらふらとマックブックエアーを買ってしまった。初号機は20万円くらいしたが、最近のは8万円台でさらに軽く、性能もよい。出たのは去年の秋で、その頃僕はマックブックエアーどころではなく、趣味であるIT機器研究もどうでもよくなるくらい、自分の身体で精一杯だった。
あれから半年近く過ぎ、ふらふらとマックブックエアーを買うくらい余裕が出てきた。僕にとっては、アップル製品購入=仕事のやる気が充実という構図があり、自分ではまだまだ体力には自信がないもののどこかで余裕があるのだろう。
今回のこのブログも、プラッツでいま、ひとり別室にこもり書いている。ちにみに今までは自宅で、メインマシンのマックブックプロに向かっていた。しかしブログ作業も、いまどきのNPOにとっては、それは代表の暇つぶしではなく、立派な広報作業の一つなのだ。ツイッター→ブログ→ホームページ→セミナーや面談の申し込みという一連の流れを構築するためにも、このブログを充実させていくことは重要な仕事の一つとなる。

まあそう言いながら、いまもお一人お客様がやってこられたので、これからブログ作業を続ける部屋を探さなければいけない。今までのようなクオリティーをもつブログはやはり家で書いたほうがいいんだろうな、と思いながらも、とにかくマックブックエアーを買ったんです、ということを報告したかったのです。

ところで、6月5日の当プログに、「スモールステップ支援のチャート式最新まとめ」としてスモールステップ支援を簡潔にまとめてみた。だが、支援者ではない読者から、少し難しいという声があり、さらに、プラッツ機関誌「ゆうほどう」207号に「スモールステップ自立支援のフレームワーク」という原稿を書いてみた。今回は、これを転載してみよう。



プラッツのホームページに僕は週2回でブログを書いている。その6月5日のブログに、「
スモールステップ支援のチャート式最新まとめ」という記事を書いた。この記事は、ここ5年ばかりのプラッツの活動をコンパクトにまとめたものなので、それなりの感慨はあった。
その内容を、以下により簡潔に記してみよう。

★社会への参加の状態
まず、若者の「社会への参加状態」を、以下の10段階に分ける。
1.親子断絶型ひきこもり→2.外出不可型ひきこもり→3.外出可能型ひきこもり
4.心理面談型ニート
5.就労面談型ニート→6.短期「就労実習」型ニート→7.長期「就労実習」型ニート→8.短期非正規雇用型ニート→9.長期非正規雇用型ニート→10.正規雇用
スモールステップセミナーを受講されている親御さんにはおなじみの段階区分だろう。本人は、1はまったくの孤立で引きこもり、2は家族との会話は可能だが外出不可、3は外出可能だが支援施設にはつながっていない、という状態にある。
4は、プラッツのような支援施設に出てくることはできるが、就労(就学)への活動はできない状態。従来、この段階の位置づけが明確ではなかった。長い間この段階は、「
居場所」「フリースペース」等で呼ばれてきた。
5以降は表記通り、10は社会の経済状況も大きく影響するからここでは「あがり」程度で位置づけ、1~9まで、プラッツ(平均的な青少年通所型支援施設のひとつと捉えよう)の場合、普通3~4年はかかる。
3年前に出した『ひきこもりから家族を考える』(岩波ブックレット739)では、これほど細分化されておらずもう少し大雑把だった。

★三つの「背景」
a.精神障害……統合失調症、双極性感情障害(躁鬱病)、強度の強迫障害等。統合失調症の「陰性」が単なるひきこもりとして扱われることもある。また、cの発達障害が精神障害のさらに背景にある場合もある。
b.性格の傾向……ひきこもり的性格。内向的、繊細、プライドが高い、うたれ弱い等。これは非常に曖昧な位置づけであるため、医師によっては、人格障害等にしてしまう場合も。
c.発達障害……広汎性発達障害、ADHD、軽度の知的障害等。現在、広汎性発達障害にアスペルガー症候群と高機能自閉症をどのように統合するかということが議論になっているそうだが、支援現場では、個々の特徴(無口、空気が読めない等)を見据えた上で、ポジティブな面を引き出しネガティブな面が目立たないような環境をつくりあげる、ということにつきる。そのために有効な福祉資源も使用する(このときネットワークは必須)。

★支援の三段階
A.アウトリーチ支援……上記1~3が対象、保護者面談中心、時には訪問も。
B.生活体験支援……上記4が対象。この中で、「スモールステップのスモールステップ」として、①会話・ゲーム等のコミュニケーション体験、②料理・清掃等の日常生活体験、③スポーツ・外出等のレクリェーション体験という段階がある。
C就労体験支援.……上記5~9が対象。ちなみに、多くのサポートステーションではAとCしかないため支援が定着しない。成功しているサポステは何らかの形でBをとりいれている。

★二種類の支援スタイル……◯通所型支援(地域若者サポートステーションやNPO等)、◯宿泊型支援(NPO等)。数は少ないが良心的な宿泊型支援は効果抜群である。
 以上を表にまとめると、下のようになる。三つの背景を知りながら、1~9のスモールステップをゆっくり進んでいく。「三歩進んで二歩下がる」のペースで。★

支援の3段階
通所型・宿泊型


社会への参加の状態
背景に、精神障害・性格の傾向・発達障害
アウトリーチ
・保護者面談
・訪問

1.親子断絶型ひきこもり
2.外出不可型ひきこもり
3.外出可能型ひきこもり
生活体験
コミュニケーション(会話・ゲーム等)
日常生活(料理・清掃等)
レクリェーション(スポーツ・外出等)


4.心理面談型ニート(自立支援施設とつながった最初の段階。心理面談を基本に、左欄①~③を順に)

就労体験
右欄59の順で

5.就労面談型ニート
6.短期「就労実習」型ニート
7.長期「就労実習」型ニート
8. 短期非正規雇用型ニート(8より賃金発生)
9.長期非正規雇用型ニート
スモールステップ自立支援のフレームワーク tanaka tosihide /awajiplatz 2011