3/16NPOユースカフェお知らせと、NPOしゃらく小嶋さん寄稿

みなさんお元気ですか!!
さて、1/19「3世代NPOと“公共性”」に引き続き、サードセクター中間支援に関して、下記のイベントを3/16(土)にクレオ大阪中央で開催予定です。
ご関心ある方は、田中メール(tanakatosihide@facebook.com)か、awajiplatz@gmail.comまで。
また、1/19イベントを、主催者の1人小嶋さんが下記に振り返ってくれました(Facebook投稿からの転載)。シェア世代ど真ん中からの報告と、他世代への貴重なコメントです。よろしければご一読を〜(田中)




クレオ大阪中央(HPより)


2010年代になり、少子高齢社会に本格的に突入した日本にとって、会社でもなく行政でもない、社会貢献活動を行なう「サードセクター」(NPO・NG0・一般社団・株式会社等々)の位置づけは益々重要なものになってきています。

この「NPOユースカフェ」は、それらサードセクターの40才未満の若手スタッフを対象に、「カフェ」やワークショップの形式を使って持続的に育成・研修していくものです。

またこの「NPOユースカフェ」は、大阪大学「臨床哲学」から発足したカフェフィロと、NPO法人淡路プラッツの田中俊英がともに活動を展開していきます。
今回は、シンプルだけども大人も子どももなぜか話しやすくなる「魔法のボール」コミュニティボールを用いてのワークです。
みなさんもこの魔法のボールを使って、NPOにとっての「公共性」や、日々の活動を違う角度から見つめなおしてみませんか。参加費は格安の1000円設定です。
ここで気づいたことがみなさんの日々の職場に反映されることを願いつつ。(田中俊英)

■日時……3/16(土)14:00〜17:00
■場所……クレオ大阪中央http://www.creo-osaka.or.jp/chuou/index.html
■対象……関西にあるNPOスタッフ(ジャンルは問いません)、その他NGO・一般社団法人・株式会社等、社会貢献を指向する「サードセクター」のスタッフ、それらの団体に関わる学生・ボランティア等。40才以下。
■定員……15名
■参加費(材料費ほかに充当します)1000円

■進行……松川絵理(カフェフィロ/大阪大学コミュケーションデザインセンター特任研究員)、コーディネーター……田中俊英(NPO法人淡路プラッツ
■主催……カフェフィロ、淡路プラッツ
■内容 「コミュニティボール」をつかってのワークショップ
■お申し込みは、tanakatosihide@facebook.comか、淡路プラッツawajiplatz@gmail.comへ(担当・田中俊英)








Facebookより





□兵庫のシェア世代代表

NPO法人しゃらくの理事であり、設立者の一人。しゃらくは20
05年に設立された。
主な事業は、介護付き付き添い旅行とインキ
ュベート事業=中間支援事業。
インキュベート事業は、行政の委託
・補助がメイン。生きサポ、協働コーディネーター、NPO設立相談窓口、新しい公共を2本、IT・DTPサポートなどをやっている。小嶋はインキュベートを担当している。
しゃらくは、兵庫のシ
ェア世代の代表格のNPO。

今日のメインの話は、NPOの収入を今後どうしていくのかということ。

ビジネスのアイディアはあったが、設立は思いつきに近い。始めはすごく苦労した。兵庫県のほかのNPOがいろいろと懇意にしてくれて、設立1年でシニア生きサポを獲得した。兵庫県の補助事業で、通常は設立すぐには取れないもの。

生きサポはコミュニティビジネスの支援を掲げている。中間支援事業と就労支援が主な内容。
生きサポは県内に6団体あり、僕たち以外のほかの団体は全部オルタナティブ世代だといってよい。先輩格であるオルタナティブに認められることの意義はあったし、そうするべきだと思った。しかし、数年経ち、本当にこのままの路線が続けられるのかと疑問に思ってきた。

生きサポは毎年コンペだ。落ちたら経営は一気に悪化する。
またスタッフの給与も、委託に縛られそれほど高いわけではない。そのときに、ほかのシェア世代のNPOと出会い、シェアという志向性への転換を図っていった。
2007年に、しゃらく旅倶楽部(自主事業、自分で稼ぐ)の立ち上げ。完全なシェア志向になったのだろう

□イギリスのソーシャル・エンタープライズでも

シェアの考え方は、別に不労所得でアーリーリタイアしたいわけではない。
働いた分、きちんと稼いで儲けよう。いつまでもボランティアでは続かない、という考え方。
稼ぎながら社会貢献する事業を重視する。つまり、ソーシャルビジネス・事業型NPOという考え方に近づく。

そういう意味では、日本でソーシャルビジネスが生まれたのは、シェア世代とオルタナティブのせめぎ合いから、必然的に生まれたものなのかもしれない。シェアは、オルタナティブとの違いを打ち出す必要があった。

また、ノーザンプトン大学のクリス・ダーキン先生曰く、「イギリスのソーシャル・エンタープライズでも、政府の補助や委託なしで稼げているのはごくわずか」。
この状況は、日本のソーシャルビジネス、ひいてはシェアでも変わらない。やはり、必要悪かもしれないが、当面は行政委託・補助事業は必要だ。

シェア世代を行政からみてみる。市民活動のようなオルタナティブの頑固さがなく、あくまでビジネスライクだ。年齢的にも若くて付き合いやすい。
オルタナティブの代わりとして、行政から重宝されやすいため、自主事業+行政委託の基盤をつくれる。しかし、いつまでも行政委託に頼るわけにはいかないし、ビジネスを重視しすぎて、運動性をなくすことも。

□Z世代とオルタナティブ世代の分岐点

Z世代できちんと喰っていけている人たちはどれほどなのか。
行政委託・補助は、オルタナティブとシェアがすでに囲い込んでいる。Z世代は、シェアと考え方やアプローチが近いため差異化しにくい
また、オルタナティブが持つ実績や信頼は皆無。その上、委託事業は今後大きくならないだろう。
Z世代は社会的に注目されているが、シェアやオルタナティブと異なる収益源を保つ必要があるのでは。

オルタナティブ世代の重要な分岐点は、カリスマ的リーダーの引退時期に差し掛かっていること。
やはりオルタナティブのリーダーは別格だ。オルタナティブで働く年齢が若いスタッフ(シェアやZ世代と同年代のスタッフ)はカリスマの穴を埋め、これからも行政とのパイプを維持できるのか。★