住吉区で「子ども・若者育成支援事業」を行ないます〜「潜在性へのアプローチ」の実践


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Yahoo!ニュース個人子ども若者論のドーナツトーク「ジョブズは若者に夢を与え、柳井さんは若者から夢を奪う」

■住吉区での委託事業

何日か前のFacebookやTwitterでもお知らせしたが、このたび、NPO法人み・らいずと当一般社団法人officeドーナツトークが共同事業体として、大阪市住吉区の「住吉区子ども・若者育成支援事業」を委託されて行なうことになった。
で、その挨拶を兼ねて、話題の吉田康人・住吉区町に表敬訪問した。その際の写真がこれ。

富士山をバックにツーショット。僕も区長に見習って笑顔の練習しようっと。

事業は、4つに分かれる。それは、
①ネットワークの構築
②関連機関の情報収集
③当事者・家族・地域への啓発となる講演会や研修会の企画・開催
④広報、周知、啓発活動
であり、これらすべてを通して、住吉区内に子ども若者問題に関する支援システムを構築していくことを目的とする。

様々な問題を抱える大阪市南部エリア(住吉・西成・住之江・東住吉・阿倍野・天王寺・平野等)において、まずは住吉区においてこうしたシステムづくりの端緒を切り開くことで、この「子ども若者問題の潜在的エリア」に徐々に「住吉システム」を広げていければ、と考えている。

よく言われることだが、少子高齢社会やグローバリゼーションによる産業の海外進出と国内空洞化、おそらくそれと連動したニートやひきこもり等の子ども若者問題をかかえる我が国は、「課題先進国」である。
このような課題の一つひとつにそれなりの解を与えることが、「課題解決先進国」となり、こうした実践がそのまま20年後(いや10年後かな)の日本の強力な輸出ソフトとなっていくだろう。

加えて、大阪市南部の諸区が抱える多くの問題は、おそらく各先進国の中でもトップ級の問題だと僕は思っている。
それらは、たとえば「ひきこもり/ニート」や「虐待」や「母子家庭」や「貧困」や「ホームレス」といった単体の問題ではなく、それらがおそろしく複雑に絡んだいわば「プロブレム・コンプレックス」(僕の造語です)の状況になっている。

ここまで先鋭的に課題が突出・複合しているエリアは、日本の中でもそれほど多くはないと僕は思う。
ここでの実践が、日本の実践のモデルとなり、それが結果的に「世界のモデル」になっていったらいいと僕は思っている、大きな話で恐縮だが。

■ビジョン〜ミッション〜行動指針

「システム」といっても、それは結局は「人と人との組み合わせ」を意味しており、実際には、人と人とのつながりを提案し、粘り強く実践し、維持し、拡大していくことにつきる。
それが結局は、住吉区にひそむ「潜在的」問題へとアプローチしていくことになる。

で、前回のミッション(http://toroo4ever.blogspot.jp/2013/05/511office.html)の続きになるのだが、ソーシャルセクターには、目指す世界観である「ビジョン」のもと、その団体独自の「ミッション」があり、それをより具体的にイメージさせる「行動指針」がある(もちろん普通の企業にもあるが)。
ドーナツトークにあてはめてこれを説明すると以下のようになる。

◯ビジョン
「子どもや若者が、それぞれの生き方をそれぞれの環境にとらわれることなく安心して選ぶことができる社会をつくることを目指す」
 ↓
◯ミッション
「困難を抱える子ども若者に対する、支援システム・人材育成等のイノベーションを提案する」
 ↓
◯行動指針
 ①先進性
 ②潜在性へのアプローチ
 ③公共性(ネットワークとコラボレーション )
 ④ 哲学のイノベーティブな活用

この、「ビジョン」「ミッション」「行動指針」は、机上の空論ではない。
今は立ち上げたばかりだからひたすら前に進むだけだが(まあ、健康に注意してちゃんと休みながらです〜)、数ヶ月もたてばすぐにいろいろな課題や誘いが現れるだろう。

そのときにいつも立ち返る場所が、この「ビジョン」「ミッション」「行動指針」だ。
こうしたものがないと、事業上のいろいろなお誘いをすべて引き受けることになったりする。そして、そうした目先の事業に振り回され、そもそも何がやりたかったのかがわからなくなってくる。

今回の住吉区事業は、行動指針中②「潜在性へのアプローチ」のど真ん中にある事業だ。①③なども十分満たしている。
健康に注意しながら(これ、僕にとっては本当に重用なのです)、NPO法人みらいずとともに着実に成果をあげていきたい。★