すべては自由のために〜そろそろ僕の「臨床哲学」を〜 

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■「哲学すること」と「哲学研究すること」

最近、どうも僕は、「そろそろ自分オリジナルの『臨床哲学』をつくってもいいんじゃないか」と思い始めている。
臨床哲学とは、鷲田清一・前大阪大学総長が教授時代に提案された授業の名前で、『聴くことの力』などにその意図は詳しく書かれているのでご参照を。

もう14年も前の本です。
いろいろ評価は分かれますが、僕は名著だと思います。


現場のなかから生まれるナマの声・言葉・思考をまず第一にしていくというその姿勢に15年前の僕も惹かれ、結局、臨床心理士等の資格には流れず、社会人大学院生として大阪大学に入り込むことになった。

それから15年、NPOの代表になったり脳出血になったりパリに遊びに行ったりメキシコに青年たちの付き添いで行ったりフジロックに行ったり岩波書店からブックレットを発行したり、そして最近はよりラディカル(根源的=つまり、子ども若者問題の最も潜在的な問題〜高校中退・貧困・複雑な家族問題・20才前後のひきこもり〜等に焦点化していく)な一般社団法人を設立したりと好き勝手に生きてきたが、基本的には、鷲田先生・本間先生・中岡先生や当時の大学院の先輩・同僚の方々と過ごした時間を、最もベーシックなものとして大切にしながら生活してきた。

時々僕は、デリダだドゥルーズだと知ったかぶりをして書いているが、それらの知識は10年前に阪大で短期集中的に得たものに過ぎない。
そんな中途半端な知識しかないのになぜ偉そうに哲学者の名前を語れるかというと、たとえば本間先生とドゥルーズについていろいろおしゃべりしたあの時間が圧倒的に濃密であり、ドゥルーズはよくわからないものの「ドゥルーズが提示しようとしていた諸問題(たとえば「潜在性」の問題)」について僕なりに一生懸命に考えたという自負があるからだ。

ドゥルーズの『差異と反復』などいまだによくわからない。けれども、ドゥルーズはそのなかで一生懸命「潜在性」について語っている。
その語り口の熱さにひかれて僕は何回も読み返したものだが全然わからず、それでも本間先生の解説というかトークを聴くうちに、「潜在性」という問題系が秘める重要性はひしひしと伝わってきた。その重要性の意味は、たぶん僕が死ぬまでよくわからないままだろう。

けれども、そのことについて延々考え続け、自分なりに発信・行動することはできる。
そのことこそ、「哲学研究」ではなくまさに「哲学すること」であり、だから僕は、開きなおってドゥルーズを語ることができる。ドゥルーズはわからない。けれども、ドゥルーズが提示し続けた問題系を考え続けることはできる。

そして僕は、「実践すること」もできる(それがofficeドーナツトークだ)。このことが臨床哲学だと僕は思っている。

■「自由」が残った

でもどこかで哲学研究者としては中途半端な自分についてずっと自信がなかった。
が、なぜかこの頃、そうしたこだわりもとれてしまった。やはり、生死をさまよった脳出血という病気になったことが大きかったと思うが、まあ原因はこれから考えてもいい。
とにかく、「そろそろ自分オリジナルの『臨床哲学』を提示しても許されるんじゃないか」と思い始めたのだ。

その時、僕の臨床哲学のテーマは、「自由」になる。主体的にこれを選びとったわけではなく、気づけばテーマとして「自由」がそこにあった。いや、「自由」だけがそこに残っていた。
いや、自由をめぐる問題系しか僕の関心は残されていなかったというのが正確だろうか。

ただ僕は哲学研究者ではないので、自由に関する思想史的探求はできないし興味がない。
また、その「哲学した」成果の発表の仕方については、ロビー活動・運・テーマの現代性等が必要な単行本制作というかたちでは、それほど興味がない。

現実の書籍は、僕も若い頃編集者だったからよくわかるのだが、とにかくたくさん制約(企画・推敲・草稿・校正・営業等)がついてまわる。もう僕も来年50才だから、それらの制約を我慢強くクリアして書籍化をすすめていくパワーがなくなってしまったのだ。

■動画も

だから、発表はウェブでしていくつもりだ。できれば、こことは別にサイトをつくり、製作過程をすべてオープンにしていこうと思っている。
また、文字だけではなく、iPhoneによるインタビュー動画も加え、多角的に構成したい。
たとえば、このような題材がすでにそろっている。

臨床哲学・本間直樹先生インタビュー「自由になるために」

さいろ社・松本康治さんインタビュー「自由」④

これはおまけ。最近の田中のつぶやき「自由」③


■自由と猫

いま考えてる目次は以下のようなもの。

・なぜ自由か
・自由と組織
・自由と支援
・自由とソーシャルセクター
・自由と居場所
・自由と戦略
・自由と教室
・自由と家族
・自由と猫

時々この路線が当ブログに現れ、それらをまとめて別のサイトを作っていこうと思っています。マニアックな方はお付き合いください〜★



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