女は嘘をつかないのか?〜「虚偽DV」の背景

ゴダール女は女であるより(本文とは関係ありません)



■「共同養育支援法」

当欄で前回も触れたが、いよいよ「共同親権」の法制化の足音が聞こえてきている(ついに日本も「共同親権国」になりそうだ~EU本会議決議、法相会見)。

そこで問題となるのが、DV対策である。いわゆる「単独親権派」の人たちが共同親権に反対し続けてきたのは、「昭和フェミニズム」を背景としたDV支援が共同親権になることでうやむやにされてしまうことを怖れてだった。

だがそのDV支援が、現実には「虚偽DV」を生んでいることは当欄でも取り上げている(虚偽DVは、「昭和フェミニズム」から生まれた)。

その虚偽DVの実態は、その被害にあっている「別居親(父が大半だが母も含まれる)」一人ひとりの証言としてしか把握されていない。

その虚偽DVは、離婚件数年間20万件のうちの何割かが含まれると言われる(20万件のうち6割程度の子どもたちと別居親の交流が限定的とされているので、そこに含まれるだろう)。

仮にこの秋の臨時国会で「共同養育支援法」が提出されるとして、先日法務大臣に有志議員(共同養育支援議員連盟)によって提出された「離婚時の養育費の支払いを含む共同養育に関する取り決めについて」にもこのように書かれている。

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…監護権確保を目的に連れ去りをした配偶者等に当該制度が適用されるのは公正・公平性に著しく欠け、不当な連れ去りを既成事実化する懸念がある…
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ここでは直接「虚偽DV」とは書かれていないものの、養育費の支払いと円滑な面会交流をすすめるうえで欠かせない共同親権化をすすめる時に「不当な連れ去りabduction/拉致」は邪魔になる、と遠回しに述べている。

その不当な連れ去りの根拠とされるのが「DV」であり、つくられたDV=虚偽DVだ。

■「女は嘘をつかない」

上の「虚偽DVは『昭和フェミニズム』から生まれた」記事の中で僕は、この虚偽DVが現れる原因として、

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現実問題としては、でっちあげDVを簡単に認めてしまう行政や警察権力による抑圧があるとは言える。が、それら目に見える権力を後押しする社会の空気・エートスもあるだろう。そうしたエートスをあまり検証することなく受け入れ、法曹界(裁判所含む)や警察は、離婚弁護士の法的技術に幇助された一方の親(多くは妻側)の訴えを検証することなく受け入れる。
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としているものの、それほど突き詰めて考えてはいない。

この、「でっちあげDVを簡単に認めてしまう行政や警察権力」の背景には何があるのだろうか、という問いをこの頃僕はよく考えている。

なぜ、「DV」という錦の御旗あるいは葵の御紋は、行政や警察権力だけではなく、裁判所までもが簡単に認めてしまうのだろう。
その背景にいくら「昭和フェミニズム」の影響があるとはいえ、この頃は社会問題としても度々取り上げられる虚偽DVを、司法権力中枢の人々はなぜ簡単に容認してしまうのだろうか。

それについて、ジャーナリスト/ユニークフェイス研究所の石井政之氏はこのようにツイートしている。


■現実は、女は嘘をつく

「女は嘘をつかない」という社会的思い込みの根源については、石井氏も追求はしていない。

だが、昭和フェミニズムの後押しがあるとはいえ、警察も含めた司法と行政権力がいともたやすく虚偽DVの言説に乗ってしまうのは、昭和フェミニズム的「思春期的(偽善を嫌う/潔癖主義的な)」思想だけが後押ししているとは僕には思えない。

そこには、「女」という、人間のひとつのあり方の意味が、大きな前提条件になっているように思われる。

男性社会の中で差別され続けて生きた「弱者」としての女がもつ属性、とそれを言い換えてもいいのかもしれない。

その弱さゆえに、「弱い人」は嘘をつかない。
弱い人は、弱いからこそ、純粋である。弱さの象徴である子どもが嘘をつかないように。

けれども、誰もが知っているが、子どもとはいえ、言語獲得後の人間は、容易に嘘をついたり虚勢を張る。
たとえば、J.D.サリンジャーの傑作短編「バナナフィッシュにうってつけの日」(ナイン・ストーリーズ-新潮文庫-サリンジャー)の登場人物であるシビル・カーペンターが「バナナフィッシュが見えた!」と嘘をついて主人公のシーモアを幻滅させたように、嘘をつく。

同じように、女も嘘をつく。いちいち例は出さないけれども、映画・ドラマ・小説等でそれはテーマの一つといってもいいほど「嘘をつく女」は度々現れる。
また、我々の実生活においても、「嘘をつく女」はポピュラーな存在だ。

もちろん「嘘をつく男」もポピュラーではあるが、女が社会的弱者なだけに、そのアンバランスぶりに劇作者たちは注目し、それをフィクションの中にとりいれてきた。

現実として、女は嘘をつく(男も嘘をつくが権力サイドにいるので目立たない)。

■「女は弱いので嘘をつかない」という屈曲したバイアス

こんな当たり前のことに、司法+行政権力の中枢にいる人々は気づかず、なぜ安々と「虚偽DV」を認めてしまうのだろう。

その理由としては、

1.親権奪取のための口実として「虚偽DV」があると認めてしまうと、その前提としての「単独親権」そのものが、そんな虚偽DVを必要にするほど脆弱なシステムであると認めてしまうことになる。

2.「女は弱いので嘘をつかない」という屈曲したバイアスをもつ。

1であればわかりやすいが、司法・行政権力の中心にいる人たちが本気で2の立場にいるとしたら、これは痛い。権力のエリートたちが現実を知らないからだ。